
旅行・観光の行き先を決める上で1つポイントになるのが「世界遺産」。
世界遺産目掛けて行くこともあれば、行き先の近くに世界遺産があって、よくわかんないけどなんとなく行ってみようか?というケースもあると思います。
「世界遺産=行っといた方が良い場所」って感じありますよね。
なんかスペシャル感のある世界遺産ですが、一口に世界遺産と言っても、そのもの自体が世界遺産となってるものもあれば、特定のエリアや景色が世界遺産となってる場合もあります。世界遺産のことってよく知らない、という人も結構多いのでないでしょうか。
そこでこの記事では【世界遺産多い国ランキング2019】に加えて、そもそも世界遺産って誰が決めて、どういう分類があるのか?といったところも併せてご紹介します。
この記事の目次
- 1 世界遺産多い国ランキング2019
- 1.1 1位:イタリア 55件(文化遺産50件、自然遺産5件)
- 1.2 1位:中国 55件(文化遺産37件、自然遺産14件、複合遺産4件)
- 1.3 3位:スペイン 48件(文化遺産42件、自然遺産4件、複合遺産2件)
- 1.4 4位:ドイツ 46件(文化遺産43件、自然遺産3件)
- 1.5 5位:フランス 45件(文化遺産39件、自然遺産5件、複合遺産1件)
- 1.6 6位:インド 38件(文化遺産30件、自然遺産7件、複合遺産1件)
- 1.7 7位:メキシコ 35件(文化遺産27件、自然遺産6件、複合遺産2件)
- 1.8 8位:イギリス 32件(文化遺産27件、自然遺産4件、複合遺産1件)
- 1.9 9位:ロシア 29件(文化遺産18件、自然遺産11件)
- 1.10 10位:アメリカ合衆国 24件(文化遺産11件、自然遺産12件、複合遺産1件)
- 1.11 日本は12位 23件(文化遺産19件、自然遺産4件)
- 2 世界遺産はどのように決まる?
- 3 世界遺産は観光するべき?
- 4 おわりに
世界遺産多い国ランキング2019
1位:イタリア 55件(文化遺産50件、自然遺産5件)
この記事を書いてる今、イタリア・ローマに滞在してるのでよくわかりますが、世界遺産に登録されてるだろうなぁと思うような、歴史的建造物が街中至る所にあります。
コロッセオ(上の写真)もローマ郊外ではなく、中心地にありますからね。「トレヴィの泉」や「真実の口」も同様に、街中にあります。
ちなみにコロッセオやトレヴィの泉はそれぞれ世界遺産に登録されてるわけではなく、ちょっと長いですが「ローマ歴史地区、教皇領とサン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂」という名称で、ローマは街全体世界遺産に登録されています。この中にパンテオンやヴァチカン市国も含まれています。
フィレンツェ、ヴェネツィア、ナポリなども歴史地区として世界遺産に登録されています。イタリアは現代と古代のミックスがすごい。ローマとヴァチカン市国観光の記録は別の記事でご紹介してますので、よろしければご覧ください。
1位:中国 55件(文化遺産37件、自然遺産14件、複合遺産4件)
イタリアと同率1位はこちらも歴史のある国、中国。「万里の長城(上の写真)」がやはり有名どころですね。
これまではイタリアが独立首位でしたが、2019年に「良渚古城遺跡」と「中国の黄海=渤海湾沿岸の渡り鳥保護区群(第1段階)」が世界遺産に登録されて、合計55件。1位になりました。
3位:スペイン 48件(文化遺産42件、自然遺産4件、複合遺産2件)
スペインも数多くの世界遺産がありますが、中でも知名度が抜群に高いのは「サグラダ・ファミリア」ではないでしょうか。
1か月バルセロナにプチ移住した際に、サグラダ・ファミリアはじめ、ガウディ建築やサン・パウ病院、バルセロナ郊外のタラゴナに行って、数々の世界遺産を見学してきましたが、個人的には特にサグラダ・ファミリアとガウディ建築が印象的でした。
バルセロナ限定にはなりますが、観光の記録をご紹介していますので、旅の参考にしてください。
4位:ドイツ 46件(文化遺産43件、自然遺産3件)
僕はドイツのベルリンに9か月住んでましたが、ベルリンは意外と世界遺産が少なく、観光したのはベルリン郊外にあるサンスーシー公園(上の写真は公園内にあるサンスーシー宮殿)、「博物館島」くらい。
ドイツはおそらく「ケルン大聖堂」が有名どころかな?と思いますが、ドイツと言えばベルリンの壁、ビール、ソーセージ、ベンツあたりの印象が強くて、あんまり世界遺産出てこないですよね。
僕も住んでたわりに全然知りません。ユネスコ協会のサイトやWikipediaに世界遺産一覧があるので、詳細はそちらをご確認ください。
5位:フランス 45件(文化遺産39件、自然遺産5件、複合遺産1件)
フランスもパリ市内(エッフェル塔、凱旋門、ルーブル美術館など含む)全体が世界遺産で、第二の都市リヨンも「リヨン歴史地区」として、旧市街が世界遺産に登録されています。
個人的にはパリ郊外にある「ヴェルサイユ宮殿(上の写真が内観)」が建築物としては印象深かったです。
フランスの西海岸の小島にある巨大な修道院「モン・サン・ミシェル」も有名ですね。
6位:インド 38件(文化遺産30件、自然遺産7件、複合遺産1件)
インドと言えば「タージマハル」が有名ですね。
ヒンドゥー教、仏教など宗教がらみの建造物も多いですが、国立公園が6か所世界遺産に登録されており、自然遺産も豊富。
7位:メキシコ 35件(文化遺産27件、自然遺産6件、複合遺産2件)
古代文明の遺跡が多く残るメキシコ。上の写真は、「古代都市チチェン・イッツァ」というユカタン半島にある、古代マヤ文明の遺跡。
8位:イギリス 32件(文化遺産27件、自然遺産4件、複合遺産1件)
イギリスはロンドン中心地にある「ウェストミンスター宮殿」とか有名ですが、個人的にはイギリスの世界遺産と言えば「ストーンヘンジ(上の写真)」。
9位:ロシア 29件(文化遺産18件、自然遺産11件)
僕はロシアに行ったことがないですが、知ってるのは「サンクトペテルブルク」という都市。「サンクトペテルブルク歴史地区と関連建造物群」で世界遺産に登録されている。すごくキレイな街っぽいですね。
10位:アメリカ合衆国 24件(文化遺産11件、自然遺産12件、複合遺産1件)
アメリカと言えば「自由の女神像」。世界遺産に登録されています。イエローストーン国立公園や、グランドキャニオン国立公園も有名ですね。
日本は12位 23件(文化遺産19件、自然遺産4件)
文化遺産
1:法隆寺地域の仏教建造物(奈良)
2:姫路城(兵庫)
3:古都京都の文化財(京都市、宇治市、大津市)
4:白川郷・五箇山の合掌造り集落(岐阜、富山)
5:原爆ドーム(広島)
6:厳島神社(広島)
7:古都奈良の文化財(奈良)
8:日光の社寺(栃木)
9:琉球王国のグスク及び関連遺産群(沖縄)
10:紀伊山地の霊場と参詣道(和歌山、奈良、三重)
11:石見銀山遺跡とその文化的景観(島根)
12:平泉―仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群―(岩手)
13:富士山―信仰の対象と芸術の源泉(静岡、山梨)
14:富岡製糸場と絹産業遺産群(群馬)
15:明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業(山口、福岡、佐賀、長崎、熊本、鹿児島、岩手、静岡)
16:ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-(東京)
17:「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群(福岡)
18:長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産(長崎、熊本)
19:百舌鳥・古市古墳群 -古代日本の墳墓群-(大阪)
自然遺産
20:屋久島(鹿児島)
21:白神山地(青森、秋田)
22:知床(北海道)
23:小笠原諸島(東京)
世界遺産はどのように決まる?
世界遺産の登録は、国際連合教育科学文化機関(通称ユネスコ)によって行われています。英語表記:United Nations Educational, Scientific and Cultural Organizationの頭文字を取って「UNESCO ユネスコ」です。
教育や貧困、男女差別の解消といった数ある活動の中に、「歴史的記録遺産を保全する事業」があり、それが世界遺産の登録や管理にあたります。審査は2年に1回で、1か国からの申請は2件以内とされているよう。
本部はフランス・パリ。ユネスコ加盟国は世界194か国。2018年時点の世界遺産国際登録数は、1092件(文化遺産:845件、自然遺産:209件、複合遺産38件)※日本ユネスコ協会HPより引用
世界遺産の種類
世界遺産には、【文化遺産、自然遺産、複合遺産】の3つの分類があります。
文化遺産とは
ざっくり言うと、人工的に造られた建築物とか街全体のこと。以下で世界遺産の登録基準を引用していますが、(i)~(vi)で登録された物件は文化遺産。
自然遺産とは
島、山、林といった自然が対象。(vii)~(x)で登録された物件は自然遺産。
複合遺産とは
文化遺産と自然遺産の両方の基準で登録されたものは複合遺産。
世界遺産の登録基準
(i)人間の創造的才能を表す傑作である。
(ii)建築、科学技術、記念碑、都市計画、景観設計の発展に重要な影響を与えた、ある期間にわたる価値感の交流又はある文化圏内での価値観の交流を示すものである。
(iii)現存するか消滅しているかにかかわらず、ある文化的伝統又は文明の存在を伝承する物証として無二の存在(少なくとも希有な存在)である。
(iv)歴史上の重要な段階を物語る建築物、その集合体、科学技術の集合体、あるいは景観を代表する顕著な見本である。
(v)あるひとつの文化(または複数の文化)を特徴づけるような伝統的居住形態若しくは陸上・海上の土地利用形態を代表する顕著な見本である。又は、人類と環境とのふれあいを代表する顕著な見本である(特に不可逆的な変化によりその存続が危ぶまれているもの)
(vi)顕著な普遍的価値を有する出来事(行事)、生きた伝統、思想、信仰、芸術的作品、あるいは文学的作品と直接または実質的関連がある(この基準は他の基準とあわせて用いられることが望ましい)。
(vii)最上級の自然現象、又は、類まれな自然美・美的価値を有する地域を包含する。
(viii)生命進化の記録や、地形形成における重要な進行中の地質学的過程、あるいは重要な地形学的又は自然地理学的特徴といった、地球の歴史の主要な段階を代表する顕著な見本である。
(ix)陸上・淡水域・沿岸・海洋の生態系や動植物群集の進化、発展において、重要な進行中の生態学的過程又は生物学的過程を代表する顕著な見本である。
(x)学術上又は保全上顕著な普遍的価値を有する絶滅のおそれのある種の生息地など、生物多様性の生息域内保全にとって最も重要な自然の生息地を包含する。
世界遺産の登録基準は、2005年2月1日まで文化遺産と自然遺産についてそれぞれ定められていましたが、同年2月2日から上記のとおり文化遺産と自然遺産が統合された新しい登録基準に変更されました。
世界遺産は観光するべき?
世界遺産に登録されてる建物や場所は、歴史を感じられて、そこに行かなければ見れないインパクトのあるものが多いので、行って損はないと思います。
ただ、街中にあって観光しやすいところもあれば、結構な辺ぴな場所にあるものも多いので、それによって全体的なスケジュールが微妙になるならパスした方が良いというのが個人的な意見です。なんとなく行った方が良いかな?くらいに思ってるなら尚更。
中心地でショッピングや食事中心に楽しむか、ゆったり過ごすか、世界遺産巡りするか、目的を絞った方が満足度の高い旅行になると思います。世界遺産は人気なので、行ったという事実だけあればいい、あまり興味ない観光客も多くて、無駄に疲れるマイナス面もあるので。
また、ヨーロッパは特に、観光地はスリが多いことで有名でよく注意の呼びかけがされてますので、旅行の際は貴重品に注意しましょう。
僕がこれまでに実際行った観光地の中での話になりますが、Google Mapのレビュー数が多い場所をランキングしてまとめたものがありますので、旅の参考までにご覧ください。
おわりに
世界遺産によっては、見学に事前のオンライン予約必須のところや、当日券も買えるけどめちゃめちゃ行列しないとチケット買えないようなところもあります。
例えばローマで言えば、「トレヴィの泉」はいつでも自由に見学できますが、「コロッセオ」はフラッと訪れてもまぁ入れない。といった具合に全然違います。
人気施設は2~3か月前から予約受付てるので、シーズン時期は特になるべく早めの予約を心がけましょう。